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Re: 半天使【無言の小学生】 ( No.9 )
日時: 2011/07/08 18:59
名前: 王翔 (ID: aSgrsNVF)

第七話

今日は、稀射は学校に行かないらしい。

まあ、高校生ってわけじゃないからな。

「稀射」

俺は、本を読んでいる稀射に声をかけた。

「行って来る」

「……(コクコク)」

稀射は、頷くと手を振って見送ってくれた。



俺は、図書室で叶斗にある質問をした。

「なぜ昨日、悪魔の話を?」

「ああ、俺も悪魔がからさ」

「!」

ドスッ

反応が間に合わず、叶斗の槍が腕に刺さった。

「く……!」

俺は、剣を取り出し、叶斗目掛けて炎の斬撃を放った。

ゴオオ

「残念だよな。仲良くなれると思ったのに……」

「嘘を言うな」

「ホントだよ」

キン

叶斗の槍を、剣で止める。

「そう言えば、お前って自分の傷は治せないんだろ?」

「…それが、どうしたっ!」

「いや、何も」

しかし、どうする?

できれば、戦いは避けたい。

アスモデウスの弱点……

あれだ。

「叶斗、お前の役目は、他の悪魔から女の子を守ることじゃない

のか…?」

「え……」

これで、いいのか……?

叶斗は、槍を下ろした。

「そう、だよな。それが俺の役目だよな!ありがとな、帝雷!

俺、わかったよ…」

「あ、ああ……うん、いいんじゃないか?」

これで、いいんだよな……?