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Re: 作者・刹那から、読者様への挑戦状 ( No.15 )
日時: 2011/07/17 10:48
名前: 前城刹那 ◆cSsNy1w6Kk (ID: iCAwesM8)

第十二話「月織 達也」(パートナー)

テレビ画面に、死の眼という文字が浮かび上がる。

その下には、はじめからという文字が選択できる。

夢人は迷いなくコントローラーのボタンを押し、はじめからを選択した。

序盤は、ムービーシーンとなっていた。

いつもは、こういうムービーは見ないのだが・・・佐奈がムービーに夢中になっているため、仕方なく一緒に見た。

舞台は、小さな村。

主人公の月織達也(つきおり たつや)は、この村に住んでいた。

月織は高校生で、夢人と同い年だった。当然、学校にも通っている。

ある日、月織が学校から帰る途中に、村人達が囲いを作り、暗い歌を歌っている奇妙な光景を見た。

村のほとんどの人達がそこにいたので、月織はすぐ家に帰り、その葬式のような?ものに参加しようと思った。

ところが、家に帰ると・・・

家族全員が皆殺しにされていたのだ。

何が起きたのかわからない月織だったが、

「いたぞー!奴が犯人だ!追え!」

村人達が、一斉に月織の家に押しかけてきたのだ!

「違う!俺は殺してなんかいない!」

必死にそう叫ぶものの、村人達はそれを聞くもんかという態度で、月織を追い掛け回す・・・

と、ふいにここで、黒い背景に白い文字で、村人達から逃亡でせよ、という文字が浮かび上がる。

「よし、とつぶやき、夢人はスタートボタンを押した。」

そして、ゲーム画面となった。

月織の家の玄関には、たくさんの村人がいた。

「玄関から逃亡するのは無理か・・・とりあえず、二階に上がらせるか」

夢人は、のんきにそうつぶやいていたが、コントローラーを動かしている手は、かなり早かった。まるで、パソコンのキーボードを打っているようだ・・・佐奈は、そう思っていたらしい。

夢人は慣れた手つきでコントローラーの左スティックボタンを回転させる。

二階に上がった月織。ここでデモムービーシーンに切り替わる

「ここからなら・・・出れるかもしれない・・・」

月織が二階にある窓を見てそう言った瞬間・・・

「いたぞ!殺せ!!」

村人達がそう叫び、再びプレイ画面に戻った

画面の下には、○ボタンで窓から飛び降りると書いてある。

「あわわ!夢人さん、早く脱出しないと、殺されちゃいますっ!」

「大丈夫・・・焦りは禁物だよ」

佐奈と少し目を合わせた後、夢人は○ボタンを押した