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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: welcome to heven 天国へようこそ ( No.1 )
- 日時: 2011/08/23 07:55
- 名前: 王翔 (ID: EMu3eY/n)
第一章
俺はゆっくりと目を覚ました。
目の前に広がっていたのは心が溶けてしまいそうな程鮮やかなブルーの空だ。白い煙のような雲がゆっくりと、大きな海を泳ぐように流れていく。
とりあえず俺は上体を起こすと周囲を見回した。 見覚えのない何とも神秘的な森の中だった。
周囲の木々には見たことのない木の実や星の形をしたカラフルな果物がなっていた。
さらさらと流れる小川は底に大量のダイヤモンドでも沈んでいるのかと思うほどキラキラ輝いている。
まるで、おとぎ話の世界にでも来たみたいだ。
「ここは……」
何で俺はこんな所にいるんだ? 当然の如く疑問を感じた。
俺の記憶が正しければ、俺は胸を刺されたはずで……目が覚めるならせめて病院のベッドの上だな。
異世界への案内にしては、無理がある。
いきなり背後から人を刺す案内人は流石にいないだろう。
そんな案内人がいたとしたら、よっぽどやばい世界に連れて行かれるに違いない。
「じゃあ……何なんだ……?」
「こんにちは」
声が聞こえた方へ視線を転進させると今まで見たこともないような蒼と白を基調とした服を着て肩までとまではいかない綺麗な水色の髪の青年がいた。
ソイツはにっこりと微笑み……。
度肝を抜かれるような言葉を言い放った。
「ようこそ、天国へ」
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