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Re: welcometo heaven 天国へようこそ【五更新 ( No.51 )
日時: 2011/08/30 08:36
名前: 王翔 (ID: foJTwWOG)

第六章


 
「お久しぶり、なのですよ!」

 レンレンに入れ替わり、レンレンが元気にあいさつしてくれる。
 良かった、助かった……。
 何だか、レンレン見てると和むなぁ。

「久しぶり」
「せーちゃん、変わってないですね!」
「まあ、特に何も変わってないよな」
「レンレンちゃん、久しぶりね」
「アンタは服、着ろよ」

 レイシャは、いつまで下着姿でいるんだろう?

「あら? 何言ってるの? 私は、これが普段着なのよ」
「……普段着? 嘘だろ」
「ホントよ」

 天国では、下着姿で歩き回っても大丈夫らしい。
 最も、警察もないからな。
 
「せーちゃん、せーちゃん」

 レンレンが、そわそわとした様子で服の裾を引っ張ってくる。
 それが、また可愛い。
 小人っていいなぁ。

「何だよ?」
「一緒にお散歩するのですよ!」
「いいけど」
「あら? 出かけるの? じゃあ、私はおいとましようかしら」




             ★



 明るい太陽が照りつける森のなかを、歩き続けていた。
 隣では、レンレンがふわふわ浮きながら進んでいた。
 ふと、疑問に思ったことを口に出した。

「レンレンは、半小人だって言ってたよな? 何で半小人なんだ?」
「半分人間だからなのですよー」
「半分、人間……?」
「レンレンは、元々は人間だったのですよー! けど、今はレンと二人で一人という状態で……この状態は、人間二人だと大きな負担がかかるのです。片方が小人になることで軽減してるのですよ」
「そうなのか……」
「はいですよ!」

 レンレンは、にこっと笑う。
 それに対して俺は、もう一つの疑問を持ち出した。

「レンレンに、毎日手紙が届いてるよな? あれって、誰からなんだ?」

 一瞬、レンレンは黙り込むが口を開いた。

「レンからなのですよ」
「え……?」