ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

1−2 ( No.2 )
日時: 2011/07/16 11:44
名前: ユウ (ID: CW6zBFcM)

 
ジャム類を片付けてリビングから出ると、母さんが自室から出てきた。

「おはよう利奈。今日はお弁当作れなかったから…」
「分かった、何か買って食べるね」
「ごめんね…」

寝坊したらしい母さんは、そう言って私に500円を渡した。
どうせまた、夜遅くまでテレビでも見てたんだろう。

「いいよ、別に」

それだけ言って、ローファーを履く。
…ちなみに父親は、今日もそうだけど、仕事の都合で滅多に家に帰ってこない。
休日なんて殆どないし、あってもずっと寝てる。
もう慣れたから、今更何も思わないけど。

「じゃ、行ってきます」
「行ってらっ——」

母さんの声を最後まで聞く前にドアが閉じた。