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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 呪い〜かくれんぼ編〜 ( No.8 )
- 日時: 2011/12/06 16:50
- 名前: 桜ウサギ (ID: /PgFxqMH)
第屍話 過去
「お兄ちゃん・・・どうしたの?」
私はその日、お兄ちゃんに呼ばれて、お兄ちゃんの部屋にいた。
いつもは明るいお兄ちゃんが、今日は、暗かった。
「雪、今までありがとう。おまえがいてくれてよかった」
お別れのような言葉を発したお兄ちゃんに私は、疑問をもった。
「なんで?何でそんなこというの?お兄ちゃん・・・お別れみたいだよ?」
「お別れかもしれないから・・・ごめん」
優しく笑って、お兄ちゃんは、すべてを話してくれた。
「俺は、選ばれてしまったんだ・・・呪われたかくれんぼに・・・
もし、鬼に見つかったら殺される・・・だから・・・俺がいなくなっても
疑問に思うな。それと・・・親に言うなよ・・・わかったな?」
「いや!いや!お兄ちゃんと一緒にいる!もっともっと、いっぱい
お話したっかった!お料理したり、いっぱい笑ったり、泣いたり
もっと、もっと、一緒に過ごしたかった!お願い!いかないでぇ!
おいていかないでぇ!お願い、お願い!」
「無理だ・・・ごめん」
約束の時間まで、もう、さほど時間がない・・・お兄ちゃん・・・
そのとき、12時をつげる鐘が鳴った
「ありがとう。雪・・・」
「お兄ちゃん!」
そのとき、お兄ちゃんが、消えた。
「おにいちゃん!!!!」
私はしばらく泣きつづけた・・・最愛の兄が・・・いなくなってしまったのだ
「ねぇ、これ、本当?なんでも、願いをかねえてくれるの?」
「あぁ、本当だ、俺の友達の兄貴が、自分をいじめていた人を消せと言ったら
本当に、消えたとさ」
「そう・・・」
私は絶対に、勝って、願いをかなえてもらう・・・
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