ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 悪夢 〜華〜 ( No.12 )
日時: 2011/08/13 12:41
名前: 桃犬 (ID: ptyyzlV5)

現場は青梅海浜公園。青梅市の公園の一つでなかなか広い。
今は立入り禁止の黄色いテープで囲まれており、警察でいっぱいだが、普段は人通り少なく、静かだと聞いた。私もここは知らなかった。
「あの、何か?・・・ああ、もしかして弁護士さんですか?」
その警察官は私の胸のバッジを見て言った。
「ええ、そうです。入ってもいいですか」
「あ、はい。もうだいぶ捜査は落ち着いてきましたし」
私は早瀬さんと一緒にテープをくぐった。
「あ〜、この雰囲気を味わうのは久しぶりですねぇ」
「早瀬さん、じっくり味わう時間があるなら協力してよ」
「え?あ、ええ、もちろんです」
本来の仕事を忘れそうになっていた人を諭す。
それにしてもこの現場、血だらけだ。
被害者は腹部を数箇所刺されていたというからすごかったんだろうな。だとしたら、これは被害者に対してかなり恨みを持った・・・
「見て下さい、こんな所にまで」
「あ、ホントだ」
早瀬さんが指した方向に振り向くと、そこには血がかかったマリーゴールドの花壇があった。