ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 悪夢 〜華〜 ( No.2 )
日時: 2011/08/12 23:00
名前: 桃犬 (ID: ptyyzlV5)

私、浜谷巳紀(はまや みのり)24歳は東京都清瀬市に住む弁護士。兼、皆のいうところの『お嬢様』である。
父、浜谷巧(はまや たくみ)が稲城セントラル病院の院長となってから一躍『浜谷家令嬢』となってしまった。
しかし令嬢というのも楽ではない。他人の目からみれば、ちやほやされていいご身分なのかもしれないが、こっちはこっちで気が気でないのだ。もし、同僚に変な目で見られたらどうしようだとか、帰りにつけられたら大変だとか、ハラハラしてしょうがない。

さて、悪夢の話をしよう。丁度いま、食卓の席についたところだ。
夢の中、花のある場所で1人の少女が血のついたナイフを持って泣いていた。
「どうしよう・・・私のせいだ・・・」
少女は私に背を向けている。
「お姉ちゃん・・・!ねえ、お姉ちゃん!!」
呼びかける先にはその子の姉らしき人物が横たわっている。
私が声をかけようとするとその子はふりかえって私をみた。
「私、わたし、ワタシ・・・助・・け・・・て」