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Re: 悪夢 〜華〜 ( No.8 )
日時: 2011/08/10 17:52
名前: 桃犬 (ID: ptyyzlV5)

あの少女がそこにいた・・・
私は占いや魔法、そんな迷信的なことは信じない性格なのだが、動揺を隠せなかった。二つ結びの女の子の顔がこちらを向いた。
「先生、来てくれたんですね。待ってましたよ」
三津井さんは窓ガラスの向こうで微笑みをうかべた。
「どこかで会いましたっけ」
「え、いえ、そんなことは」
「何言ってるんですか、今日が初対面のはずです。しっかりしてくださいよ」
早瀬さんが話をさえぎる。
そうだな。こんな変な話をする方がおかしい。私は咳払いをひとつして調子を整えた。
「すいません。今の話は忘れて下さい・・・今回の相談内容ですが」
「わ、私はやってません!」
三津井さんの声が部屋中に響く。
「落ち着いて下さい。私は弁護士です。あなたのことを弁護するのが仕事です、そのためにも、事件当時のあなたが見た状況を詳しくお話してもらえませんか」