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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 始まりは復讐から‐殺人鬼になった少年‐ ( No.1 )
- 日時: 2011/07/23 15:55
- 名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: FkTwM/pM)
プロローグ
「オギャー、オギャー、オギャー」
赤ちゃんの泣く声が聞こえる。それより大きく、もう少し大人びた声
で、違う泣き声が聞こえた。
「うわぁん、うぇ、うふぇ、うわぁぁぁん、ひっく、うわぁぁぁん」
男の子が、待合室のベンチに座って泣いていた。その隣には、お父さんと思しき人物が座っていた。その人物は、やはりお父さんらしく、男の子の背中をさすっていた。
「雄人、お母さんは空からずっとみているよ。雄人の事を見守っている
よ。だから大丈夫、きっと奈那だっていうことを聞いてくれるさ。」
「おかあしゃん、うぇぇぇん、ひっく、うわぁぁん」
お父さんはニッコリ笑って、
「大丈夫、大丈夫だから泣かないで、お母さんが悲しむだろう」
優しく、どこか悲しい声だったが、雄人と呼ばれた男の子は泣きやんで、
「うん、もう泣かない。だって、お母さんが悲しむもん。もう泣かない。」
「それでこそ雄人だ、さぁ、奈那を見に行くか。」
雄人もニッコリして、
「うん!」
元気よく答えた。これから何年か経って、その笑顔が血だらけになるなんて、誰も考えもしないだろう。これから先、復讐のために妹を殺すことになろうとは、誰が考えるだろうか。
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これは、主人公の幼少期の、復讐の発端となるエピソードです。
まだ復讐への道のりは険しい……
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