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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- ?話。 ( No.5 )
- 日時: 2011/07/25 16:31
- 名前: 左倉. ◆BbBCzwKYiA (ID: mtlvkoR2)
- 参照: http://にんまり。
「やあ殺人鬼」
にっこり、と。
どこかで見たような胡散臭い笑みを浮かべて、彼は目の前の少女に向かって呼びかけるように呟く。
ここ最近この街で多発していた連続殺人事件の犯人。その正体は女子高生だったと聞くからどんな悪女かと思ったら、街中でよく見かけるようなただの平凡な少女だったのだから驚きだ。
そんな事をぺらぺらと笑顔のまま話し続ける青年にどこか自分が人殺しであることを「思い出させてくれた」少年の面影を見ながら彼女は呟く。
「……それが何、」
見たところこの男は警察ではないようだし、そもそも何故自分が殺人者であることを知っているのかと。
そういう意味も含んで訪ねた言葉は、見ようによっては能天気ともとれる笑い方をしながら一蹴された。
「いやね、君を少し、勧誘でもしてみようと思って。」
だって君、人を殺したっていうのにすごく冷静じゃないか。重すぎる罪の意識を抱いて苦しんでいる様子も、罪悪感に苛まれる様子もない。
だから、丁度いいんじゃないかと思って。
……何だ?
この男は、一体何なんだ?
得体の知れない雰囲気と、わけのわからない言葉。暫く考えたあとでやっと出てきた「……何、に」というささやかな疑問さえも無駄なような気がしてきて、
「雨宮君を殺すためのチームにさ!」
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こんな展開も考えはした。考えはしたけど纏まりそうになかったので没。
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