ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 鏡の国の君を捜して ( No.179 )
- 日時: 2012/02/10 14:01
- 名前: クリスタル (ID: 3Em.n4Yo)
ストリートとは、たくさんの人が集まる商店街。品揃え豊富だから、遠くからもたくさんの人が集まって、客の絶えないところ。
そういうところでは、クラスメイトの嫌いなやつにばったり会ってもおかしくない。あいらーびゅなやつと会ってもおかしくない。
そんなことはもちろん解っているけど、分っているけど、ワカッテイルケド、現実になったら慌てるのはしかたない。
何でこんな所にあいつらがいるんだ。
レイシーに、クソウサギに、マッドハッター(+弟子)、さらに眠り鼠のヤマネが。
ヤマネは、いつも眠っているし、普段はタダの鼠だけど、実は最強なんだ。
どうして最強かって言うと……僕や、クソウサギとは違って、屍には取り付けない代わりに生きた人間と入れ替われるし、その人間の身体を使って、武器を扱うのが凄く上手いって言う…。
武器全般を扱えるし、その上、凄く上手い。
もしも、ヤマネを仲間にしてアリス殺しに来たというなら、僕なんてイチコロだ。ノミを叩き潰すより簡単にやられてしまう。
……僕、猫だけど。
でも、やつらの会話を盗聴してみたけど、ハートの女王に会いに行くようだ。
あんな気狂い女に会いに行ってどうするのか。猛毒の虫を食べさせられにでもいくつもりか。
とりあえず、レイシーをアリスに合わせてしまうとまずい。どこかで暗殺でもするか。
一番いい方法は、あのハートの女王を利用して、処刑させる。
あの女は、口癖のように、気に喰わない者がいれば「首を刎ね!」だ。
今日のところは、一旦戻って一人作戦会議でもしようか。
毎日のようにこの家に来ていたストーカーさんは、チェシャのストーカーだったみたいで良かった。
今日も空は晴天で、庭の花達も満開。平和で平凡な昼下がり。
いつもなら、チェシャを膝に乗せて和んでいる時間帯だけど、今日はチェシャもお出かけ中。
一人で庭弄りに励んでいた。
でも、流石に飽きてきたなぁ。たまには家の外に出てみようかな。
久々に出た家の外の世界。2,3ヶ月ぶりだと思う。
外の世界なんて興味ないし、くだらないからめったに出ない。だから、前に出たときとかなり変わっていた。
まだ少なかった花は、かなり増えていて、そこらへんの民家は、特に変わった様子は無いけど、前より増えている気がする。
私は人と係る事が大っ嫌いだ。私が話すのはチェシャだけでいい。他の人は信用できないし、きっと皆嘘吐きだ。
簡単に嘘の笑顔を作って、嘘の言葉を並べて、嘘の情を向けてくる。皆、皆、偽善者だ。
私は偽善者達が嫌いだから、人とは係りたくない。皆死ねばいいのに。