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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死神は君臨する ( No.107 )
- 日時: 2011/09/27 21:37
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: (^3^)←誰を連想しますか?
その様子を、隣の家のベランダから観察する影があった。高橋みるくだ。実はみるくの家の隣には古森一家の住む家が建っていて、二人の関係は同級生である前に『お隣さん』なのだ。
「んもう…沙羅ったら。恵美と美砂に呼びだされたからって、そんなに急がなくても良いんだよ?恵美と美砂に沙羅を呼び出す様に言ったのは、この私なんだから」
柵に寄りかかったまま、みるくが呆れたように独りごちた。みるくには、沙羅が休日なのに急いで出かけようとしている理由が分かっていた。恵美と美砂に呼びだされたからだ。最も、二人に指示したのはみるくなのだが。
「それにしても。美砂はあれ以来、人格が変わっちゃったみたいね。殺人事件とか起こさないと良いんだけどなぁ」
口調はいつもと変わらないが、声だけは美砂の身を本気で心配しているような響きがあった。しかし、脳は別の事を考えていたらしい。
「…そろそろ行かなきゃ」
そう呟くと、側に引っ掛けてあった薄手のパーカーを羽織って、ベランダから通りに飛び降りた。そして怪我することなく着地すると、商店街方面へ走って行った。
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