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Re: 死神は君臨する ( No.119 )
日時: 2011/09/29 21:16
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
参照: (^3^)←誰を連想しますか?

「みるく、遅いよ!」
恵美が文句を言ったが、表情は怒っているようには見えなかった。美砂は相変わらずニコニコしたままで、次に食べるお菓子は何にしようかと先程の大きなビニール袋を漁っていた。
「やあー☆ごめん、ごめん。沙羅が少し寝坊したみたいでさー、今大急ぎでこっちに向かって…」
みるくが言い掛けたその時、沙羅が公園の入口から飛び込んできた。
「遅れてごめんっ!て、あれ?」
大声で謝罪の言葉を口にした沙羅は、恵美の隣に居たみるくを見て顔をしかめた。学校一の問題児が居ることに疑問を感じたのだろう。すぐさま恵美に詰め寄った。
「どうして高橋さんが居るの?もしかして、私を呼びだしたのは…」
「そう。みるるが、私達に沙羅ちゃんを呼び出す様に言ったの」
恵美の代わりに美砂が答え、沙羅は重い溜息をついた。
「そうなの…まあ、そういうことなんじゃないかなって思ってはいたのよ」
ゆっくりと囁くように言いきると、沙羅は速足で出口に行こうとした。それをみるくが止めた。
「待って!」
「問題児さんの話なんか、聞きたくない」
「そんな差別するような事言わないで、沙羅ちゃん!」
美砂がすがるように叫ぶと、ようやく沙羅は足を止めた。
「…用件は何?」
沙羅が呟くと、みるくは語りだした。
「今から話すのはレイカの事よ——」

第六章・完