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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死神は君臨する ( No.170 )
- 日時: 2011/10/25 20:53
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
美砂の脳内では、あの会話の続きが幾度も繰り返されていた。
「でも、それはほんのちょっとの時間稼ぎにしかならない。このまま放っておけば、桐ケ谷は死体の海になる」
レイカの一言が、重い静けさを破った。この声を聞いた少女達が皆、頭の中にちらりと浮かんだえぐい想像に吐きそうになる。
「だから——北城アカデミーに、乗り込むわ!」
一際大きな声で、レイカは宣言した。全員が一瞬、言葉を失った。レイカは続けた。
「ここに居る全員で乗り込めば、北城アカデミーにも勝てるはずよ!」
美砂はぎゅっと目を瞑り、頭の中で繰り返される映像を断ち切った。不安で、不安で、仕様がなかった。しかし、美砂の根っからのポジティブさに勝つことは出来なかった。
「よしッ!とことん叩きのめしてやる!」
自分に渇を入れるように美砂は言い、にかっと笑って見せた。もう、怖くはなかった。
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