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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.204 )
- 日時: 2011/11/11 22:26
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
騒がしい『戦場』の中心で、人を殴るような鈍い音が響く。そんなに大きい音じゃなかったはずなのに、それは世界の破滅の時がやってきたかのように、静かに、大きく共鳴して——。
「圭太あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
「あっははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!」
いつもは冷静なレイカの声が、このときだけは上ずっていた。そして、それを掻き消すように不気味な、妖艶な笑い声がぐわんぐわんと追いかけてきて、レイカの声はそれに埋もれた。
少年少女の目に映っているのは、胴体が血でべったり赤く染まった圭太と、圭太のその前髪を右手できつく握り締める金髪の少女。左手には血のついた金属バットが握られていた。
「ァタクシのナカマを傷つけた罰ョ!!」
金髪の少女は片言交じりに叫ぶと、圭太を堅いアスファルトの地面へ投げだした。
「やめてーッ!!!!圭太を傷つけないでぇーッ!!!!」
さわ子が悲痛な声をあげるが、金髪の少女は全く聞き入れない。
「ァンタラのナカマがどうなるのかゎ…ァタクシにはシッタコッチャナイゎ!!」
金髪少女はそう叫んで高笑いをすると、圭太の脇腹辺りを力いっぱい蹴りつけた。
「うわあああああああああああッ!!!!」
圭太は苦しそうに呻き、口から血を吐いた。
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