ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死神は君臨する ( No.96 )
- 日時: 2011/09/17 20:52
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: 学校が始まりました…大変だー!!
7月14日(木)
どうしよう。どうしよう。どうしよう。
監視なんてしなけりゃ良かった。今日も、昨日から始めたレイカの監視をしたんだけど…震えが止まらない。学校から帰ったレイカはフリフリの服を着て、右手に何かを持っていた。スカートに邪魔されてよく見えなかったけれど、あれは包丁だったんだ。レイカはしばらく歩いた後、学校の近くにある森の奥深くまで歩いて行って、そこに居た茶髪の男の人を、包丁で刺した。
私はそこまでしか見ていない。口を開けたら悲鳴が飛び出してきそうだったから、走る時はずっと口を堅く結んでいた。…何で殺すの?目的は何?あの憎しみに満ちた表情は何なの?言いたいけれど、言えなかった。
7月15日(金)
朝、テレビを見ると、昨日の殺人がニュースになっていた。あの茶髪の男の人は川島竜治という名前らしい。北城アカデミーの四天王の一人です、とアナウンサーが告げたのを覚えている。ここでも北城アカデミー。レイカと川島って人は、どんな関係にあるのだろう。
レイカの昨日の行動パターンを闇っち(そう呼ぶことにした)に知らせると、闇っちは、考え深げな声で言った。
「私もあんたと一緒に北城の監視をする。見つかった時の事も考えて、4〜5人で行こう。そうだね…神子と市川を呼んできて」
私は闇っちの案に賛成だった。だから、何とかして恵美と美砂にレイカの監視の事を話し、やっと承諾してもらった。
放課後、私と闇っちと恵美と美砂で、レイカの尾行をした。レイカは今日は公園に向かって歩いていた。握っているものは——鉈。大きな、大きな、ぎらりと光る鉈——切れ味が良さそうだった。それを証明してくれたのは、そのすぐ後の恐ろしい殺人。…やだ、また手が震えてる。それに、猛烈な吐き気。あの瞬間、もし目を閉じていなかったら、頭の中身が可笑しくなっていたかもしれない。