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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 呪蝶屋 ( No.7 )
- 日時: 2011/08/12 14:16
- 名前: 夜湖 (ID: JkVnDcbg)
「…ところで、何処まで飛ぶんだ?」
ため息をつきたくなるのは解るわ。今、私達が飛んでいる下は青い海だけ。
「日本を抜けたんじゃないか?」
「そのとうりよ。」
ルナが雷葉の質問を即答したためか、思わず笑ってしまった。
「呪怨、笑うな。」
「ごめんなさい。面白くて…。
でも、恨み相手が海外にいるケースも珍しくないわ。」
「そうなのか…。なあ、この方向ってアメリカじゃないか?」
私は地図を取り出し、飛行時間と速度を位置を確認してみた。
「アメリカに止まるかは解らない。でも、確かにアメリカの方角よ。」
「良く解るな…。凄い。計算大会で優勝できるぞ、呪怨。
…父はアメリカにいるんだ。始まりは父からだったから、1番恨んでいる。」
「ということはアメリカで止まる確率が高いわね。私もアメリカに良く行くのよ。」
「ルナが?」
「ええ。理由は後で教えてあげる。」
今思ったけど、雷葉は「父さん」とも「パパ」とも言わないみたいね。
「父」と「父親」としか言わない。
「蝶が止まったわ。」
「ここは…。」
蝶が止まったのは、アメリカの港町だった。
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