ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 怖い話 ( No.34 )
日時: 2011/08/16 20:38
名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)

えっと……書き込みますね←

『鏡』

これから話す怖い話は、ある少女から始まります。


ある夏の午後……
少女が道端で美しい装飾が施された鏡を拾いました。
勿論、鏡は拾っていいものではありません。
でも、何故か少女は鏡を拾ってしまいました。
そう、まるで操られたかのように。

鏡を拾った少女は、自分の顔を映してみました。

「わぁ〜これが……私?」

そう。その鏡に映った少女は、誰よりも美しく映りました。
この時から、少女は鏡のとりこになっていました。
何時も鏡を眺め、人の言葉などまるで聞き入れて無いようでした。

両親が話しかけても少女は生返事。
両親は気味が悪くなり、少女から鏡を取り上げようとしました。
でも、少女がなかなか鏡を離しません。
両親はついにあきらめてしまい、少女から離れました。

その夜も、ずっと耐えることなく少女の部屋には明かりが着いていました。

そして……一週間

少女は目に見えて弱ってきました。
でも、鏡の中の少女は依然美しいまま。

そんななか、少女はふと、窓のほうを向きました。
其処には見たことの無い化け物のような顔が映りました。

「いやあぁぁぁぁ!」

少女はそこらじゅうの物を投げつけました。
窓は割れ、ガラスが飛び散りました。

「ハァハァ……」

少女は肩で息をし、元からあった鏡に目が行きました。
其処にはさっきの化け物が……

「いやあぁぁぁぁ!」

少女は拾った鏡を持ち、大通りに出ました。
大型トラックが走ってきました。

少女は、宙を舞い、顔面が道路にたたきつけられ、無残な姿で病院へ運ばれたそうです。

そして、あったはずの鏡はどこかへ……飛んで行きました。
今でも、その鏡はどこかの道端へ落ちているのでしょう。



皆さんは鏡があっても拾ってはいけませんよ?
少女のようになりたくなければ———……