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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: GUARDIANS ( No.1 )
- 日時: 2011/08/16 14:22
- 名前: ホッケ ◆oDRmncmQTA (ID: XL8ucf75)
プロローグ
「………では、『獅子の牙』は、北野義章はついに我が国に攻撃を仕掛けようと言うのか…!?」
総理大臣、古谷佐野介は苦渋に満ちた表情で問いかけた。
「ええ、残念ながら北野は本気です、総理」
古谷のテーブルの前で直立不動の体制を保ったまま、30代前半と見られる男が答えた。
その言葉を聴いた古谷は一層厳しい表情になる。
「斉藤君、君の情報だ。間違いではなかろうが……」
「総理。かねてより提案していたGUARDIANSプロジェクトの発令、今がその時かと」
斉藤と呼ばれた男は、氷のような表情を崩さずにすかさず言った。
古谷はしばらく無言で考え込んだ後、口を開いた。
「あれは不安要素が多すぎる」
斉藤の眉がかすかに動いた。
「しかし総理、警察やその他国家機関では彼らを封じることは不可能です。みすみす攻撃を許してしまう前に対策を打つべきです」
「そうは言っても………GUARDIANSはたった4人なのだろう? 彼らでテロを確実に防げるのか?」
「率直に申し上げますと、分かりません……が、それはどの組織でも同じことです。ただし、GUARDIANSの能力は私が保証します。必ずや期待にこたえてくれるかと」
「ふむ……」
古谷は再び黙考し、たっぷり3分使った後、強い意志を感じさせる表情で斉藤に命じた。
「GUARDIANSプロジェクト発令。速やかに作戦に移れ」
「はっ」
斉藤は一礼し、部屋を辞した。
扉が閉まるのを見届けた後、古谷はテーブルの上に置かれた4枚の報告書を見つめた。
「………本当に彼らで大丈夫なのか?」
問題だらけの4つの履歴を見ながら、古谷はため息をついた。
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