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●プロローグ●


　神はなにもお創りになりません。だからわたくしはこのようにして毎日，三日三晩休むことさえできず働き詰めておるのです。

「ミデンアクさま，そろそろお創りになってはいかがですか？」

「なにをだ」

「その……ミデンアクさまの思うがままになるようなお国だとか」

「興味ない」

　……困るんです，わたくし。ミデンアクさまは偉大なる3大天使のお一人だというのに……。

　だれかわたくしを助けてはくれませんかぁ。


　　　　だれかぁああああぁああぁぁあああああぁあああああああああッ


　偉大なる神のもとに使える犬の悲痛な叫びは，きょうもまた，神殿に響き渡るのであった。