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8話『ウェーレ』
・秋池 持久視点


そいつは言った。

「俺の名前はウェーレ☆」


やめろッ! 心の中で叫ぶ。

その気持ち悪い口で、
その気持ち悪い声を出して、
その気持ち悪い目で俺を見て喋るのは、

「やめろッッッ!!」

俺は、ついに怒鳴ってしまった。震えながら。


「何なんだお前はッ!! 来るな!寄るな!」

「うーん、人間なら当たり前の反応だよなぁ」


ウェーレと名乗った「物体」は、
よくわからないことをブツブツ言っている。


「御免☆気持ち悪いだろうけど…

この世界のことを説明しなければ」


この、世界…?

「黙って聞いてくれるかな☆」