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9話『説明』
・秋池 持久視点※台詞多し


ウェーレは、俺の返答無しに続けた。


「まず、君の住んでいる世界についてだね☆
えっと…説明が難しいけど……
あぁ、そうだ。いい表現があった。

君は、“漫画の登場人物”だ☆」

「はぁ?」

「漫画の中の人物ってさ、
自分が“漫画の中にいる”って理解ないだろ?
自分が“現実”と感じていたことが、
本当はただの“創り話”だって知らないでしょ」

その“漫画の登場人物”と俺が同じ?
どういうことなんだ…?

「えっと、簡単に言うと、君みたいな、
“人間”という生物も、
“人間”が住んでいる“地球”も、
“人間”が普段触っている“物”も、
“人間”の“感情”まで、全てが、
俺たち“神”に操縦されているだけの物なんだ」

「………」

「…………」

“感情”までもが?

ウェーレたちに操縦されたもの?

そんなの、信じられるわけがない。

でも、ウェーレを見てると、何故か、
“これは本当のことだ”とわかってしまう。


怒りが湧く。


「俺たち人間は、
お前のオママゴトの道具ってわけなのかよっ!」


精一杯の声で、怒鳴った


「そうだよ」


嗤いながら、ウェーレは呟く。