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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 神的少女は殺戮がお好き【予告……?】 ( No.129 )
- 日時: 2011/11/19 18:10
- 名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)
それから——
少年はもう大人になり、大学も出る年になった。でも手元にはお金などなく、子育てという言葉を知らなかった少年はある場所に子どもを預けた。親しみのある神を名乗る男の元に。その男は会社の社長をしていて、ちょうど養子がほしいと言っていた。少年はもうあの少女はこの世界には戻ってこない、と思うと、動悸がして子どもを見たくなくなるほどだった。その少女と同じ名前の子を男の元にを預け、すべてを終わらせたかった。
一方——
神と名乗った男は、本当は養子など欲しくは無かった。男は、それが神の子孫と人間のハーフだと知り、それを利用しようとしたのだ。男の運営する会社“dark company”は、神に近い存在や神の子孫を集めた会社だった。ある目的を達成するために、その男の先代が作った会社。少年は人間界のことなど露知らず、男の事を信用してしまった。それが子どもにとって悪い方向へ傾くことを知らずに。
天界にいた少女は——
記憶を害した者たちを罰しながらも、娘と愛する人を失った悲しみを和らげようとした。そのために記憶を害した者たちは今までよりももっと重い罰を科せられ、苦しんできた。それを見た神は、嬉しそうにそれを眺めた。やがて記憶を害した者たちがなくなる日を求めて、少女は必要な人材だと痛感する。息子を犠牲にした価値ありだ。少女は心にぽっかりと空いた穴を埋めようと必死だった。やがて神は死に、少女はやっと人間界を見ることが出来るようになった。
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