ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 神的少女は殺戮がお好き【主人公死す!?】 ( No.39 )
日時: 2011/09/23 17:20
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

番外編2-1 神的少女の記憶

「流星、あれが…死神少女?」
「そうみたいですねぇ〜。樹奈さん、早速記憶を読んでみてくださいぃ〜。」

二人の少女は、朱里を見つめながら言う。一人の少女は、どうやら記憶少女らしい。記憶少女は、神的少女の責務の記憶なら、なんでも読める。この場合は、優美を殺したときだろう。白いワンピースを着た記憶少女と一緒にいる、流星と呼ばれた少女は、黒の半そでシャツで、ショートパンツをはいていて、まだ残暑の残る今には熱い感じの、黒いオーバーニーを伸ばせるだけ伸ばしてはいていた。

「親友を殺したのね、責務として。可哀想だわ、死神少女って。人を殺すのを、罪だと思っていないのよ。」
「はいはい、書きましたぁ〜。次は……監視役の罪木獄君のところへ行きましょうかぁ〜。鬼少年のぉ〜。あっ、丁度少年がいますよぉ〜!」

指差した方を見ると、金髪に似た茶髪の髪、赤色の瞳の少年がいた。記憶少女は、その少年に意識を集中する。

Re: 神的少女は殺戮がお好き【主人公変わります】 ( No.40 )
日時: 2011/09/23 17:19
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

「うわぉ、朱里って、クラスメートの前で言っちゃってたんだ。それを知ってるのは、高橋優奈っていう女子。で、あ、責務のことも話したみたいよ。あの子、消した方がいいんじゃない?」
「ダメですよぉ〜あの子も一応、神的少女なんですぅ〜。自覚してませんけど、親切少女なんですよぉ〜」
「じゃ、記憶が読めるってワケね。」
「そういうことですぅ〜。」

流星は、顔を真っ青にして空を見上げた。顔を真っ青にした意味を、樹奈は分からなかった。だが記憶を読んで、その意味がわかった。
それは、親切少女は、優しい性格とは裏腹、残忍な性格の持ち主である。親切少女が、死神少女になったという例も決して少なくはない。もしくは、第二の死神少女になることだってあり得る。ということなのだった。
きっと流星は、とても恐ろしいものだから言いたくなくて、記憶を読ませたのだろう。でもそこで、矛盾点が生まれた。

(あれ? なんで流星の記憶を読めたんだろう。神的少年少女たちの記憶しか読めないのに。もしかして……)
「流星。流星って神……」
「まだきませんねぇ〜!待ちましょうかぁ〜」
「……そうね。」

わざとらしく樹奈が言おうとしたことを遮り、わざとらしく大きな声を出した。樹奈は本能的に、何かを隠していることを悟った。