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Re: 神的少女は殺戮がお好き【なんか色々変わってます^^】 ( No.71 )
日時: 2011/10/12 16:23
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

第三章 第二の死神少女

「あ……算数忘れてきちゃった。」

朱里がつぶやいた。右隣の席の美百合が、ポニーテールを揺らして話しかけてきた。

「忘れちゃったの? じゃあ見せてあげる。朱里って、算数嫌い?」
「うん、特に文章題。あんな長ったらしい文章から、必要な所だけ抜き出して、計算しなきゃいけないでしょ。」
「いやだよね。優美なら難なくこなせただろうけど。」

美百合が、頬杖をついて予想外なことを言った。それは、まるで朱里をあざ笑うかのような表情だ。朱里は驚きながらも、冷静な冷たい声で聞いた。

「なんで優美のこと、知ってるの? この世界から抹消されたんじゃなかったの。」
「……私も死神少女なのよ。ああ、半死神少女って言った方が正確かな。まだ正式な死神少女じゃないから。」

自分の机を朱里の方に寄せて、教科書を間に置きながら言った。不思議なことに、この学校には神的少女たちが多くいる。きっと、少年たちもいるのだろう、それぞれの謎を抱えて。美百合の話は続いた。