ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 神的少女は殺戮がお好き ( No.84 )
日時: 2011/10/18 16:29
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

番外編 神的少女・少年殺戮伝説

これは、ある一族に受け継がれる二つの伝説の話です——

あるとき、死神少年は殺戮の道へと入っていったそうです。その少年はごく普通の少年のはずでした。自分に神なる能
力があると知ったとき、少年は誰も彼も殺すようになったのです。その幼馴染の死神少女は、必死に止めに入りました。でも少年の手が休まることはなく、その少女までもを殺すような残忍な心の持ち主となりました。それから何人もの神的能力者たちが少年を止めようとしましたが、皆殺されました。それを見ていた神的少女・少年たちは、次々と悪の非道へと入っていったのです。
さあ、ついに殺戮への第一歩の幕開けです。少年たちは一斉に何の能力ももたない人間たちを殺し始めました。その目は狂ったように紅く、全身血まみれでした。それを見かねた神たちは、彼らの能力を略奪しました。それでも少年たちは殺人をやめようとしないのです。もう、手遅れでした——
それから、人間たちが絶滅するまで殺戮は続けられました。もう人間が見当たらないと分かると、死骸を海に放り込み島を作ったと言われています。その島は動き、誰にも見つからず、見つけた者はいないそうです。でも、人間は死んではいませんでした。隠れて子どもたちを産み育て、また前のように賑やかな世界を作り上げようとしていたのです。それを神的少女・少年たちは知りませんでした。人間の死骸の島に移った後、深い深い眠りについたからだと言われています。そこで一生を終えたのか、まだ生きているのかさだかでは分かりません。
それ以来、この伝説はもう一つの伝説と一緒に人々に語り継がれることとなりました。

Re: 神的少女は殺戮がお好き ( No.85 )
日時: 2011/10/20 19:36
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

あるとき、死神少年は殺戮の道へと入っていったそうです。その少年はごく普通の少年のはずでした。自分に神なる能
力があると知ったとき、少年は誰も彼も殺すようになったのです。その幼馴染の死神少女は、必死に止めに入りました。でも、少年の手が休まることはなく、その少女までもを殺すような残忍な心の持ち主となりました。それから、何人もの神的能力者たちが少年を止めようとしましたが、皆殺されました。それを見ていた神的少女・少年たちは、次々と悪の非道へと入っていったのです。
それを見た神たちは、新しい神的少女・少年たちを作りました。この少女たちは殺戮を阻止するためだけに作られた、いわば人造人間です。とても人間と似ている、精巧な“モノ”たちでした。その“モノ”は、人間にあがめられ、第二の神となるような存在でした。“モノ”たちは神的少女・少年たちを誰かれ構わず殺しつくし、世界に平和を与えたと言われています。用がなくなると、“モノ”たちは足跡ひとつ残さずに消えて行ったと言います。
それ以来、この伝説はもう一つの伝説と一緒に人々に語り継がれることとなりました。