ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 黒い蝶は闇に消える ( No.28 )
- 日時: 2012/01/08 16:41
- 名前: 璃亜 (ID: O72/xQMk)
No.11 「初めての来客」
?「う〜ん。不味い臭いで一杯だな此処ぁ。だったら上のほうがまだマシ・・・」
?「だから言ったでしょう!此方の世界に来ても良い事等無いと」
暗闇でよく見えないが、男と女が喋っていた。
月は雲で隠れている。
?「豹牙・・・戻りましょうよ。まだ間に合うわ」
豹「なんだリィ。もう弱音を吐くのか?」
リィ「そんなんでは・・・」
豹牙とリィと言うらしい。
暗闇の中で豹牙はにぃと口角を上げる。
豹「此処にぁ・・蝶も居るんだろ?楽しみだ。リィ、レオンも居ると聞いているが?」
リィ「えぇっ!?ひょ・・・豹牙、おちょくるのはやめなさい!」
豹「ははははははは」
夜闇に笑い声が消えていった。
—————
蝶「・・・何だか嫌な予感がするのだけれど・・・」
レ「俺も何だか・・・な」
蝶「なんなのかしら。・・・まさか豹牙なんかが下に来たr・・・」
蝶の言葉がそこで止まった。
頬に冷や汗を垂らした。
そして苦笑いを作ってレオンに顔を向けた。
蝶「まさかね・・・?何も聞いてないわよね?レオン」
レ「俺は何も聞いてない。つかリィだろ?相手にしてねぇ」
蝶「ふふ・・・リィが可哀想ね。まぁ良いわ。気のせいということにしておきましょう」
この時には蝶もレオンも知らなかった。
というか、知る術もなかった・・・。
—————
そんなこんなで次の日。。。
ピンポンピンポンピンポーーーーーン
蝶の家のインターホンが鳴った。
凄い連続押しである。
普段は此処に人が住んでいる等知られていない。
同じアパートの人も知らないのに、何処に知っている人が居るだろう。蝶は驚きながらも玄関のドアを開ける。
蝶「はい・・・何方です?」
?「やぁっほ〜蝶!!」
蝶「・・・・・・・・・・」
蝶は呆れ顔になった。
そして咳払いを1つ。
蝶「豹牙・・・何の御用かしら?約束した覚えはないけれど?」
豹「何だよ冷てぇなぁ。お前に会いたかったからに決まってんだろ?」
蝶「・・・貴方レオンに似たかしら?殺されたいなら殺してあげるわよ」
豹「恐い事言うもんじゃねぇぞ」
ぽんぽんと蝶の頭を撫でられた。
蝶は顔が真赤になる。
ぱんっと手を払うと、さっさと追い出そうとする。
蝶「さ、早く帰りなさい。リィはどうしたの」
豹「此処に居る。ほら、出て来い」
リィ「ひゃぁッ」
蝶「そんな処に居たの。レオン、リィが来てるわよ」
リィ「えっそんな良いです蝶さんやめてッ」
レ「何だよ蝶〜。折角寝てたのに」
蝶「貴方、此処私の部屋だって言ってるでしょう?寝ないで」
リィ「レ・・・レオンッ!」
レ「何だよ?リィ・・・なんか用でもあんのか?」
リィ「ち・・・違っ・・・豹牙が蝶さんに用があると!」
蝶「私?何の用なの豹牙」
豹「だから蝶に会いに来たっつってんだろ♪」
蝶「やっぱり貴方帰りなさいッ!!」
久し振りというか、初めての来客に、蝶の部屋は明るくなっていた。