ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 怖話依存症 ( No.84 )
日時: 2012/05/05 19:00
名前: セレビィの悪雄 ◆ha8Lm.0dKo (ID: qBHvelZ4)

第15話 「裏切りの友達」

みなさん友達って“信じあえる友達”と思ってますか?
本当に心友ですか?もし自分は“本当の心友”と思っても相手はそう思っていないかもしれませんよ?
そう、この話は友達が裏切る・・・そんなお話です。

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「一緒に帰ろ」

少女、愛未は放課後、私はどの友達にも話かける。帰る時はいつも一人・・・だって誰も誘ってくれないから。一人ぼっちって寂しいでしょ?誰だってそう思う筈。私が話しかけた子は心友のヒカリ。ほとんど私から誘う。

「うん良いよ」

やった!OK貰っちゃった☆まぁ当然のことだけど。ヒカリは中学入学する時、第一号の友達。そう、始まりはグループの誘いだった。

「ねえ愛未ちゃん一緒にグループ入らない?」

ヒカリの周りには沢山の女の子が居た。この時は一人で誰も誘ってくれなかった。この時はとても嬉しかった。

「良いよ。ありがと」
「私、ヒカリ。呼び捨て、タメOKだから☆」

ヒカリは舌をだして私に向かってピースした。明るい子だなぁ。この子なら友達になれるかな。それ以来、ヒカリは私に話しかけるようになった。いつもハッピーな顔をするヒカリ。私はそれに釣られるようになり、私は暗い子から、明るい子になり、皆の人気者になった。みんなからは

「ヒカリと愛未仲良いよな」
「コンビに合いそう〜!」

との声が良く聞くようになった。そう、コンビみたいでしょ!ヒカリもそう思うよね?私達は一生の友達だ!

----次の日 ■夜■

「ねぇ明日ヒカリ空いてる?一緒に遊ぼ!」

夜、私はヒカリに電話をかける。ヒカリに迷惑かけるかもしれないけど・・・今日中に言いたかった。

『ゴメン、明日用事があるの!親と出かけるようになってさ!ゴメンね』
「うん、分かった」

私は携帯の電源を切った。用事かぁ仕方ないな。ヒカリだって毎日遊べるってわけないもんね。
仕方ない・・・かぁ。

----教室

「ヒカリおはよー」
「おはよー」

朝、毎日ヒカリに挨拶する。やっぱヒカリの周りには女の子が集まっている。なんかヒカリ過保護みたい。

「私、ちょっとトイレ行ってくるね」

ヒカリはそう言うとヒカリの友達もヒカリの跡について行った。私も行っちゃおう!
私はトイレのドアの前に立った。ん?ヒカリただ化粧してるだけか。
友達と話してる。なんの話だろ?

「ねぇヒカリ、愛未ウザくない?いちいちうちらに構ってばっかりでさ!」

え・・・?私の悪口?なんで?どうして?わざわざトイレに行って話すこと?

「あーマジで?うちもそう思ったんだよ!ちょっと惨めそうだから遊んでやろうって思ってたのに・・・仲を深めようとしてさぁ・・・マジ邪魔。消えろって感じ」
「あー確かに!そして周りの人に「仲良い」って言われるぐらいに!なんかアイツ芋虫ってな存在だよねー」
「あっそんな大声に言ったら愛未に聞かれるでしょ!このことは内緒ね」

・・・・・・・・・・・・・

惨め
遊び
邪魔
消えろ
芋虫

         内緒。

私はアンタらにそんな風に思われたの?
ずっと友達って言ったのに・・・


       許 さ な  い


私は教室に戻って、ヒカリの筆箱を探った。私を裏切るような物入ってる?もし入ってたら・・・絶対に復讐してやる。

・・・・私は手を止めた。
それはプリクラだった。このプリクラの日にち・・・昨日だ。え?ヒカリ、“親と出かける”って言ったじゃん。なんで他の友達とプリクラ取ってんの?そんなに私と取るのが嫌だった?


決めた。復讐するしかない。



          もう許さない。


---「裏切りの友達second2」に続く