ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 境界線上の2人〜悲しき恋の物語〜 ( No.4 )
- 日時: 2011/09/29 23:06
- 名前: 将軍 (ID: W/J3Y1r6)
第3話
「♪〜」
笑顔で里香は自分が使っているトランペット磨いていた
「どうしたの林さん? いい事でもあったの?」
林のほうに一人の男が近づいてきた
「あっ梅原先輩…実は…彼氏が出来て…」
顔を赤くして手をモジモジさせていた
「そうなの! 良かったじゃないか…以前言っていた子に告白したのかな?」
最後の方は里香にしか聞こえないように耳元で囁いていた
「はっはい」
里香は大きな声を出してしまい他の部員がこっちを注目してきた
「林さん、声が大きいですよ」
他の部員の注目を逸らせていた
「すいません、先輩」
「いいよ。それよりカップルが末永く続くようにこれをあげるよ」
梅原はポケットから出したお守りを林に渡した
「これは…恋愛のお守り…ですか?」
里香は首を傾げていた
「そう、恋愛が長続きすると有名な葛瑠璃神社のを買って来たんだよ」
「いいんですか? もらっちゃって」
里香はバツ悪そうな顔をした
「いいよ。俺からささやかなプレゼントだから…おっと部活終了の時間だな、みんな今日はこれまで帰っていいよ」
みんながぞろぞろ帰っていった
「じゃあ私も帰りますね。お疲れ様です梅原先輩」
梅原のほうの見てお辞儀した
「もう…そろそろ…かな?」
佐崎は腕時計を見た
「あの中に…いるかな?」
遠巻きに眺めていた
「あっ…あれだ」
佐崎は里香を見つけて近づいていった
「えっ!? 何で佐崎君がここにいるの?」
里香は佐崎を見つけて驚いていた
「いや…俺は一応…お前の彼氏だから…待ってた」
頭を掻いていた
…いつもの俺はどうした? 何でこんなに緊張してんだ
「待っててくれたの?」
里香が涙目の上目遣いで佐崎を見つめた
「あぁ」
佐崎は目線を泳がせていた
「うぅ(泣」
里香が急に泣き始めた
「どっどうした!?」
佐崎が慌てふためいていた
「ごめんね、急に泣いたりして、嬉しかったんだよ。ありがとう」
里香は佐崎に抱きついた
「なっ////…やめろ」
佐崎は顔を赤くしていた
「じゃあ帰ろうか」
佐崎の手を握って歩き始めた
「あっ…あぁ」
佐崎も歩き始めた
「…でね、そしたらその子が急に…」
里香と一緒に帰り道を歩いていた
「へぇ」
佐崎は短く返事した
…カップル同士とはいえ、初日で手を繋ぐか?
「どうしたの? 難しい顔して?」
里香が佐崎の顔を覗き込んだ
「なっ…何でもない」
佐崎は顔を背けた
「じゃあ私家こっちだから、また明日ね」
里香は佐崎の頬にキスをした
「えっ!?」
「カップルはこういう事するんだよ」
と言い残して、里香は去っていった
…カップルとは分からない
佐崎は一人首を傾げていた