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　いつの事だっただろう？　物心ついたときから、白衣の大人たちがボクの周りに居た。
　親に捨てられたか……売られたか。　そんな事を気にした事は、あまり無い。　生きているだけで、その頃のボクは満足していたのだ。
　
　異能力者、ディアボロス。
　これが、大人達がボクを呼ぶときの名称。
　大人たちは、不思議な力を使った。　正体は、超能力であり、その大人達の仲に力を解析する力を持った奴がいたのだろう。
　ある日突然、そう呼ばれだしたんだっけ？

　能力は、生まれて直ぐか、10歳までには開花する傾向にある。　だが、ボクの能力開花は遅かった。
　11歳。　戦闘訓練学校にて驚異的な身体能力を示すも、能力ではないと判明。
　観察の後、開花を待つ。
　16歳。　戦闘訓練中に力を偶発させ暴走。　能力の概要は分からず。
　レベルⅠと判明。
　17歳。　力を再度暴走させる。　能力の概要が判明。
　
　この男の力……魔王・ディアボロス。

　予測は的中。　以後、特別監視下へ置き様子を見る。
　19歳。　力を自在に操り施設を脱走。　5年ほど泳がせた後に回収するのがいいだろう。