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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界はまるで理不尽に ( No.1 )
- 日時: 2011/09/25 10:20
- 名前: 終夜 (ID: T3.YXFX2)
:プロローグ:
目の前には《死神》と名乗る少年が立っている。
月光に輝く銀の髪と銀の眼は、冷たく鋭く光っていた。
「死神———!」
「・・・」
無関心そうに、銃口を眺めた後少年は空を見上げた。
人差し指が空を指す。
「サヨウナラ」
「————!待て!」
風が吹いたかと思うと、その場所に《死神》は居なかった。
「———」
俺はあたり一面を見渡す。
《死神》がやっとのではない、人間の死体を見渡した。
この死体たちは、エクソシスト達だった。
そのエクソシストたちの死体の真ん中には、いわゆる、《化け物》が死んでいた。
「・・・敵、じゃ、ない」
《死神》は敵ではない。
うすうすわかってはいたが。
「・・・人間、じゃない」
人でもない。
敵でもない。
化け物だ。
とにかく、この場所は気持ちが悪い。
報告をしに、帰らねば。
————世界は理不尽だ。
最後に呟いた、《死神》の悲しげな表情を、思い出しながら足を動かした。
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