ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 月と復讐とチャットルーム ( No.22 )
日時: 2011/11/26 16:14
名前: 久蘭 (ID: uWXzIoXb)

2.望美の覚悟


「ようこそ」


チャットルームに入り、望美は画面を確認した。

(…やっぱり。)

画面上に記された、新たな朔矢からのメッセージ。


NEWMOON>ニュースは見たかい?すごいね、ニュースになった(笑)

 NEWMOONさんが退室しました


少し前までの望美なら、朔矢のその言葉に嫌悪感を覚えていただろう。が、もうその時、望美は覚悟を固めていた。


FULLMOON>朔矢、私、決めた。


望美はそう打ちこんでから、画面を改めて見る。


「FULLMOONさんが入室しました」


そのあと、誰かが入室した様子はない。

おそらく…朔矢は来ていない。

望美は息をつくと、続きを打ち出す。


FULLMOON>私も、協力する。私も、朔矢と一緒に復讐する。


そのメッセージを、打ち終えたとき。

「朔矢…。」


「NEWMOONさんが入室しました」


そう、画面に表示され…


NEWMOON>やっぱり、その気になってくれたね、望美。


朔矢からの返事が、表示された。