ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 月と復讐とチャットルーム ( No.25 )
日時: 2011/11/26 17:30
名前: 久蘭 (ID: uWXzIoXb)

5.

「いらっしゃいませ!!…って、あーっ!!朝乃先輩じゃないですか!!」

「MAPLE HOUSE」に入ると、受付をしていた女子高生が言った。

「久しぶり〜。」

「お久しぶりです!!あ、えっと…こちらがメニュー表です。どれになさいますか?」

「えーっと、じゃあメープルワッフルセットで。飲み物は紅茶ね。」

「朝乃、僕もそれでいいよ。」

「あ、じゃあ私も。」

「メープルワッフルセット3つ。飲み物は紅茶3つですね。900円になります。」

受付の女子高生に、それぞれ300円ずつ払う。

「では、あちらのほうで受け取ってください。」

女子高生が指示したところでは、メニュー表にあったセットがいくつか並べられていた。

そこへ向かい、セットを受け取ると、三人は席に着いた。

と…

「…あれ?理事長?」

「ん?おお、木下君じゃないか!!あ、高川さんも!!」

真夜の話しかけた男性を、望美はじっと見た。

優しそうな顔をした、40代後半くらいの男性だった。1人で席に座り、メープルクッキーをつまんでいる。

「お久しぶりです、理事長。」

「またまたお会いしました、理事長。」

真夜と朝乃が、それぞれ挨拶する。

「久しぶり。…そちらは?」

西村理事長の目が、望美のほうに向いた。

「あ、この子は…。」

「弓月 望美といいます。T大学に通っていて、高川さんと木下君とは同じ学部なんです。初めまして。」

「…あ、そうなんですか。初めまして。R大学理事長の、西村 健輔です。」

西村理事長の顔が一瞬…一瞬曇ったのを、望美は見逃さなかった。