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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ——…黒い虚空の傷は深く ( No.1 )
- 日時: 2011/10/05 16:56
- 名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)
...プロローグ...
いつも通り、学校に来た
高校3年の秋に、普通に、いつも通り
少し肌寒い、と感じるぐらいの冷たい風が顔を掠める
「は〜涼し〜〜〜」
隣で10月に差し掛かろうとしているにも関わらず寒さを微塵も感じさせない少女が歩いている
半袖の夏服を肩まで捲し上げている
髪は金髪で平均より長い爪は綺麗に整って薄紫色のネイルが塗ってある
明らかに短いスカートからは「寒くないのか?」と思わせる浅黒い脚が覗いてる
「宇居は寒いワケ?雑魚いぞ〜〜〜」
悪戯気に笑う無邪気な少女
だが少女はヘビースモーカーでもある
小学生の頃から煙草へと手を伸ばした
「それは咲乃が子供すぎるだけだろ?」
彼女は頬を「むー」っと膨らませる
それも子供っぽくて、容姿だけ大人なのかと思う
「あ〜〜幸せだね〜お二人サン」
「ユキ、」
一人の平均の身長に少し整った顔
飾りっ気の無い制服、顔なのに明らかに何か、常人より目立つ少女が来た
「ガッコーいこ〜よ」
そして学校への道を歩いていく
まさか、あんな過去を、あんな未来を、あんな今を見るとは知らずに歩いていく
———————黒い虚空へと
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