ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: ——…黒い虚空の傷は深く 「オリキャラ募集」 ( No.13 )
日時: 2011/10/08 20:49
名前: 琉架 (ID: MnBE3vuR)

...3話「嘘の善意」...





「それ、ほんとの事か?」
「和か……私の仮定だとああゆうことだな」
「…なるほどな」
「私も頭を悩ませた結果、こうなったんだ、すまないな」
「いや、愛が謝る事じゃないさ」

そういって俯く愛
曇った表情を顔に浮かべた

「彩ちゃん、いるのですか?」
「コト……何?不安にでもなった?あははは、子供だなあ」
「今そんな事言ってる場合では無いのです」
「どったの?」
「自分は助からなくて良いから皆を助けて、と言い帰して貰おうと、殺さないで貰おうとする人が多くなったのです」
「うひゃーサイテー」

そんな事を言ってた時、上の階から悲鳴が聞こえた
そして階段を急いで降りる多くの足音
所々、ランダムで悲鳴があがる
「死にたくない」や「いやあああああ」などの悲痛な声
喉が張り裂けないのか、と思うほどの甲高い声もあがった

「神城さん、ちょっと見てくるのですね」
「待て、神城、一人で行くな」
「なら誰かを連れてけばいいのですか?」
「いや、全員で行く、はっきり言えば私、彩、宇居、遠子、神城の5人で行く、七や涼、空は小雪を見ててくれ」
「ああ、分かったよ」

そして教室から廊下へと出た
そこには恐ろしい光景があった
ベージュ色の廊下が赤黒く淀んだ色に変わっていた
5人は、それに、吐き気すら覚えた

「グロ…」
「ああ……見たく無いな、えげつない」

口元を押さえる神城
しかし今はそれを気にすることは出来なかった

「琴ちゃんっ」
「あれ?明子ちゃん、どうしたのですか?」
「実はみん…………」

ぶしゅ、と音を立てて5人は返り血を浴びた
首が取れたのだ
そして、いぼが出来たかと思うと、そこから血があふれ、弾けた

「ひッ…………ちょ、明子、ちゃん?いやあああああああああああっ」

神城は涙を流した