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...4話「疑いの瞳」...





「あ、あ、明子、ちゃんが………いや、いや…!!」

頭を抱えてうずくまる神城、それはあの時の小雪に似ていた
彩や宇居達は心配で声をかける
しかし、神城は、答える事もできないのか、涙を流し続けるだけだった

「アヤ、コトのこんな姿、見たくないよ……」

泣いたところを見たことが無い彩ですら、目尻に少し涙を溜め、泣かないように、食いしばっていた
すると、宇居を呼ぶ低い声が聞こえた
力強い、たくましい声だった

「良哉………って神城、大丈夫か？」

宇居のことを「良哉」、などと呼ぶ数少ない者
宇居とは違うクラスになってもまだ仲が良いのだろう青年、「東条　勝」だった

「東条か、ちょっとヤバいっぽいな…静かな、まだ汚れてない所って、あるか？」
「あるとすれば、移動教室の時の教室か屋上、じゃね？」
「………やっぱり、5組の教室へ戻ろう、そして生き残った奴らを集めて、櫻木の話を聞いてもらう」
「…分かったよ、コト、行こ」

彩は神城の手をひいて5組の教室へと歩いていく

「東条、ついてこい」
「あ、ああ」

その宇居の後ろに、東条、愛、遠子がついてくる
この悲惨な状況を目の当たりにしながら

「…………5組の生徒も死んだんだね…」

数えるほどになった3年の生徒達は、宇居達の呼び掛けのおかげ、5組に集まった
その中には教師もいた
教師の名は「松原　一」、眼鏡をかけてるが、決して根暗ではない、親しみやすい教師だった

「これが生きてる全校生徒か？」

松原は5組の教室を見渡して言う
そこに居たのは数名だった

宇居　良哉/5組
咲乃　彩/5組
外崎　小雪/5組
櫻木　愛/5組
藍原　和/5組
立木　遠子/5組
佐和　空/5組
幸野　七/5組
内野　涼/5組
白露　ミューズ/1組
鹿乃　愛良/1組
夏藁　木香/1組
結城　洋孝/1組
神城　琴/3組
東条　勝/3組
四季　文月/4組
篤姫　舞名/4組
木山　蘭子/教師
松原　一/教師

教師の「木山　蘭子」が言う

「誰よっ!!こんなことしたのは!!!あんたらの誰かでしょう!?早く出てきなさいよ!」

狂った様に、壊れたように、疑いの言葉をならべてく…