ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: RPGごっこ 【オリキャラ募集中!】 ( No.3 )
日時: 2011/10/12 17:57
名前: 更紗蓮華 (ID: 9uhgIwvd)

青い空には白い雲が浮かび、見渡す限り続く広大な草原に、爽やかな風が吹き渡る。
んー、いい天気だねぇ。まさにピクニック日和。ちょうどいい原っぱもあるし、お弁当持ってくればよかったかな。

……じゃなかった。

「……は?」

ちょ、ちょ、ちょっと待て。現実逃避もいいけど、ちょっと一旦止めようか、あたし。
……ここ、どこだよ。え、あれ? あたしさっきまで、普通に家から帰るとこだったよね?

「け、ケータイ」

とりあえずポケットに入れてたケータイに手を伸ばす。
いや、特になんか考えてたわけじゃないんだけど。なんつーか、つい? そこにあるか確認、というのもある。
ていうか考えてみたら、ケータイなら誰かと連絡とれるし、GPS使えば場所も解るじゃん。
よし、ならさっさとナビ●イムを起動して……

「……無い」

ポケットに手をつっこむけど、触れるものは何もなかった。
え、あれ? 無い? ちょっと待ってよ、これでケータイが無いと、本気でどうしたらいいかわかんないんだけど。
てか、ここホントにどこ? 早く帰んないと……あれ、特に困らないな。
いやでも、知らない場所に放り出されんのは精神的にきついって! あたしただの中学生なんだよ?!
それに、今まだ昼だし、お腹空いてないし、そのほか生理的欲求もないけど……近くに町もなさそうだし、夜になったらマズくね?
こんななーんにもないとこじゃ、眠れないよっ?!

「……あ、カバン!」

あたしは学校行くのに必須である教科書やら入った重たいカバンの存在を思い出すが……
……ああ、やっぱりない。道理で肩が軽いと思ったんだよね。
もしかしたらその辺におちてるかもしれないけど、このただっぴろい草原を歩き回る気にはなれない。

「はあ……」

思わずため息をつく。どうしよう。てか、家に帰れるの? ……帰れなかったら、どうなるの?

ちりんっ
「……ん?」

と、不意に胸元で鈴のような音が。見ると、黒っぽい金属で出来たような薄い板が、同じ材質の細い鎖で首にかかっている。

「なんだこれ。ペンダント? 見たこと無いけど……」

というか、よく今の今まで気づかないでいられたな、あたし。
そう思いながらその板を手に取る。と。

ブ……ン
「ん?」

なんか古いパソコンを起動したときのような低い音と、微かな振動が板から手に伝わった。
なに? 薄っぺらいの機械なの? どんなオーバーテクノロジーだよ。ここ未来とか?
……それにしちゃあ、ずいぶん広大な自然が残ってるみたいだけど。こんなとこ、現代にもあるかどうか判んないよ。
と、また軽く現実逃避気味に思考しながら、黒っぽい金属……もう黒鉄でいいや。黒鉄製の板(機械?)を見る。
そこには、ゴシック体の細かい文字が浮かび上がっていた。


黒羽 紫苑 Lv.1
クラス:???
称号:なし
進行率:0% 【詳細】
【ステータス】
【装備】
【アイテム】
【スキル】
【マップ】
【フレンドリスト】
【掲示板・チャット】
【ヘルプ】
【その他】


「……へ?」

つい、マヌケな声が出てしまった。
なにこれ? 確かにあたしの名前は黒羽 紫苑(くろば しおん)ですが……それがなんでこれに書いてあるの?
というか「Lv.1」って何? その下の項目といい、なんかまるでゲームみたいなんだけど……
恐る恐る、(爆発しないよね?)メニューの中の【詳細】……たぶん、進行率の詳細だろ……をつついてみる。

「これでタッチパネル式じゃなかったら、笑い事だけど……」

と、関係ないことを1人つぶやく。だけどそんなわけはなく、すぐに音もなく画面(って言っていいのか?)が切り替わった。

「……なんじゃこりゃ」

とにかく「?」がびっちり並んでいた。……条件が揃ったら、ちゃんとした文章で表示されるんかね。
枠外真ん中に「×」印が表示されてたから、そこをタッチしてみると、元の画面に戻った。

「ふーん……」

今はこれしかいじれるものがないので、持ったまま考える。
どうしてこんな状態になってんのか、皆目見当つかないし、考えたって解る訳ないから、無駄だろう。
とりあえず、これだけが現在の状況を探る手がかりなんだよね。ステータスってのも気になるけど、まずは。

「ヘルプっと……」

一番下に表示されたその文字をつつく。と、さっきと同じようにすぐに画面が切り替わった。


【操作方法】
【レベル・ステータス】
【クラス・称号】
【アイテム・装備】
【スキル】
【マップ】
【フレンド】
【掲示板・チャット】
【その他の機能】


メニュー画面と似たような、でも少し違う項目が表示される。

「やっぱり、この状況を説明する文章はないか」

なんとなく、そうじゃないかと思ってたんだよねー。少し残念に思いながらも、まずは一番上の項目を選択する。


『操作方法』
選択:【このように】表示された場所をタッチすると、その項目を選択出来ます
スクロール:下から上に指を滑らせると下に、上から下に滑らせると上に画面がスクロールします
戻る:画面下の×ボタンを短くタッチすると、一つ前の画面に戻ります
ページ送り・ページ戻し:指を右から左に滑らせると次の項目に、逆に滑らせると前の項目に飛びます
拡大・縮小:2本の指で広げるように動かすと画面を拡大、縮めるように動かすと縮小します
電源ON・OFF:×ボタンを2秒以上長押しすると、電源を切ります 入れるときも同様です


「まあ、大体は普通のタッチパネル式のやつと同じかな」

試しに【このように】の表示をタッチしてみると、『このように対応するページに飛びます』とだけ書かれたページに飛ぶ。
×ボタンで元の画面に戻り、画面の右端から左端まで指を滑らせ、次のページに飛んだ。

「……はあ」

もう、見ただけで目が痛くなるぐらいびっしり字が書き込まれてる。
でも、読まないとたぶん後で困るっ! そう思い、頑張って『レベル・ステータス』の項目を読み始めた。


書いてたら字数オーバーでアウト。
とりあえず後半部分削って、つじつま合わせのためにちょっと文章付け足しました。
もう半分があるから、次はすぐ投稿できるかも。