ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 密室小学校 ( No.2 )
- 日時: 2011/10/27 17:43
- 名前: うりゅー (ID: Us9jS8ld)
俺の思いにかまわずに、チャイムの向こうの誰かは話を続けた。
{君たちには、この音楽室から脱出してもらう。鍵をみつけてドアをあけるがよい。そのかわり、少しリスクもある。ドアの張り紙をみよ。}
すると、あのメガネの人はすかさず、まっさきにドアの方へ行き、張り紙を読み上げた。
「鍵を見つけて脱出してください。けれども、この部屋から出ることができるのは6人までです。一人は出ることができません。と、汚い文字でかいているぞ。」
正直、「汚い」は、いらないと思う。
「ちょ・・・おい!冗談だろ!?」
「一人残るなんて・・・・・おかしい・・・・・」
みんなギョッとしている。
{本当だ。6人だけしか出ることができないセンサーをドアにつけている。タイムリミットもある。この報告が終わってから、40分だ。タイムリミットを過ぎると毒ガスが音楽室にまう。死ぬのだ。それでは、また会おう!}
報告のチャイムが終わった跡に、「ピー」という音を残した。タイマーだろう。
「なの、こいうの得意だよー!」
自分のことを「なの」と呼んでいる。呼び方もふざけてるし、すごくポジティブだ。こんな状況で言う言葉ではない。ん?俺の足元に何かあるぞ?
「な・・・なんだ?なんだ?これ・・・」
メモだ。なんだよ。脅かしやがって。マジでビビったじゃねーかよ!
「数字がかいていますね。暗号でしょうかね?」
ちょっとビビりの男が言う。俺も暗号だと思うのだが・・・。
男が考えている間、割り込みしてくるヤツがいる。またあのメガネだ。
「1・5 9・3 ガ 11・1 5・5 う 3・2 9・5。確かに暗号だ。だれか分かるやつはいないのか!?」
リーダーシップとりやがって・・・こんな自己中には俺もあきれてくるなぁ。あ、確かあのなのとかいうやつ得意っていってたような・・・
「あったよー!鍵!」
「やっぱりなのははこういうの得意だな!よくやった!」
鍵がみつかっただって!??さすがに早い!今日の俺は驚くことが多い。これがハプニングとかいうやつか?
「何でとけたんだ?おしえてくれ。」
「あのねっ!これは50音順!あかさたな、あいうえおのところでね、たとえば、「け」なら、2・4。あ・か二つ進んで2.あ・い・う・え4つ並んで4一回メモに50音と数字書いて、線を引いてみて!」
やっぱりあのメガネが線を引く。リーダーシップとりすぎだよ!
でも確かにあっている。
じゃあ、答えはオルガンの後ろか?
「この鍵ねー、オルガンの後ろにあったよ!」
やっぱり。後は誰が残るかを考えるかということだけじゃないか?
「それでは、誰が残るかを考える会議を開く。全員集まれ!」
一つ。そのメガネの言った言葉だけでみんなが怯える顔で集まったこと。
二つ。その言葉一つで、生き残りをかけた決死のゲームが始まったこと。