ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 密室小学校 ( No.32 )
- 日時: 2012/04/19 17:37
- 名前: うりゅー (ID: eDPPsGjZ)
「おいっ!なんで取るんだよ!?」
「えー?なに言ってんの? あらかじめ最初から言ったじゃん もう一枚の純くんのだから」
純平の紙が奈乃華にとられたー!
まさかの!?
「やはりか・・・」
「どうしたんだ?優太」
優太がさっき考えていたのって、このことを予想していたからなのか? 最初のうちはずっと考え込んでいたし・・・ なら、純平が奈乃華に紙を取られる前に純平に教えることもできたんじゃないか? アイツ学年主席のクセに・・・
裏切りやがったな!?
「おい・・・優太・・・この展開を予想していたのか・・・?なら・・・」
「おっと、そこまでは喋るな。俺が思っていることを全部言う。ただし、紙に書いてな。」
「あ・・・あぁ・・・」
なぜ紙?なぜ紙?何故紙なんだ?
う〜ん・・・意味わかんねぇ・・・
俺には理解不能の世界ってワケなのか?
「おい。書けたぞ。あと、誰にも見つからないように読め・・・」
「わかった・・・」
優太は最後の言葉だけは小声で言っていた。
見つからないように、か・・・
それならどこで読むのが最適だろう?この家庭科室なら・・・あの家庭科準備室がいいかな? 奥の方なら棚とかも多いから大丈夫か?みられてはいけないほど大事な内容なのかな?
よし、とにかく行って読もう。
「あれー?圭くんどこいくのー? そっちの準備室にはなにもないんじゃないの?」
ギクツ!?
はぁはぁはぁ・・・
心臓バクバクなってるじゃねぇか!
驚かすんじゃねぇよ!
「あ・・・あの、ずいぶん前に準備室に忘れ物したのを思い出してさ・・・」
「ふーん・・・」
「(ナイスだ。阪本。)」
準備室に入る前に優太と目を合わせる。
このまま行けってことか。
作戦成功っ!あっさり準備室に入れたっ!そう、俺に不可能の2文字はない!
っと、言いたいところだが、正直言って止められたときには本当にびびった・・・途中でほかのやつに止められたときのパターンなんか全然考えてなかったりして・・・ そう、あのセリフ・・・忘れ物のこともとっさに出た・・・もういいっ!
早く切り替わろうぜ!今の俺! と、いうことで、
「よし・・・やっとさっきまでの疑問が解ける・・・ハァ・・・」
一人でため息つきながら何かを考えたりする。俺が思う中でも一番いかにも孤独ってカンジがする。さみしぃな・・・ 昔、どっかのドラマでこんなのやってたような? まぁいい。本題は優太の書いた紙の中の内容だ。まさか、「内容がないよう!?」ってことにはならないよな・・・
「なんか寒くなってきたぞ!? 俺が悪いのか!?」
ああもう・・・こんな無駄事考えずに早くみよう。
「・・・・・・・」
・・・・・・・・・・
今に思えば、優太がやったことは正しかった。
奈乃華の超能力をちゃんんと考えておけば・・・
「たっ・・・たっだいまー!」
「あー早かったねー圭くん。そんな簡単なところに置いてあったの?忘れ物」
「ああ」
実際は忘れ物なんかしてないから奈乃華に少し悪いけど・・・ しょうがないか
「あと、・・・3分だな・・・」
優太が意味が分からないことを今にして口に出す。KYか?あいつはKYなのか?俺に続く「超能力者KY談第2世代目」なのか?
「なんだよ?3分って」
「時間だ。自動消滅装置の。あと3分で30分だろ?」
あっ!
わすれてたぁぁぁぁぁ!
どうやって文字を出すんだ!?え!?E!?江!?
「あと、なのと優くんはもうやったよー」
早っ!
「あぶり出しででてくるんじゃないかなー・・・ な〜んて」
ここは家庭科室だから、濡らしたりあぶったりしたら文字が浮かびあがってくるという俺の考えだ。
ボオッ
「え・・・えーと、{ギャグを言ってください}?」
いやだ!いやだ!絶対シケる!ある意味俺の人生が終わる!
俺、一人もギャグで笑わせたことがないのにぃ!
「圭くん、早く言ってよ〜」
「そうだぞ?圭哉。ここで笑わせたら誰一回もギャグで笑わせたことがないという歴史が終わり、ギャグの経験知が!」
「まぁ、言ってみろ。」
う〜・・・みなさんからのものすごいプレッシャーが・・・
よし!決めた!
「車が来るまで坊や、あそぼうや!?」
「「「・・・・・・・」」」
・・・・・
「うわぁぁ〜〜〜〜〜ん!」
シケた!予想とーりシケた!
「なんか、微妙だね・・・」
「おい、桐野。阪本はいつもこんなギャグを言っているのか?」
「ああ、そうだよ。しかもさっき俺の言ったとおりに、ギャグで誰も笑わせたことなんかないんだ・・・」
「最悪だね・・・」
「阪本、すまない・・・」
「もういいっ!」
ぐれてやる!ぐれてやる!
「おいっ圭哉!どこ行くんだよ!?」
「みんな笑わない!だからこそぐれてやるんだよ!」
「だからって・・・」
{ピンポンパンポーン}
「あれ?」
{今から、自動消滅装置を起動いたします。もう一度言います。今から、自動消滅装置を起動いたします。}
ブゥン
「なんだ?コレ・・・」
「バリアみたいだねー」
あれ?純平にはこのバリアがついていない!?
「ちょっ!おい!誰か!助けて!」
純平が俺のバリアのようなものを叩きながら何かを言う。
だが、俺の耳には届かない。
そして、
純平は消えた・・・