ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 密室小学校 ( No.33 )
- 日時: 2012/04/29 20:46
- 名前: うりゅー (ID: eDPPsGjZ)
9月18日 AM9:20 神月小学校 6年3組教室
「う・・・ここは・・・?」
俺は目が覚めると、自分の教室にいた。
さっきまでのは・・・? 夢、なのか?
いや、違う!
純平は隣の席のはずだがいない・・・
そうだ!家庭科室!純平!
本当に消えたのか!?
これは・・・もう一度家庭科室に見に行く必要があるな・・・ でも今はダメだ。教室にいながらまだ一時間目が終わっていない・・・休憩時間まではあと10分か・・・ そしてその休憩時間は15分・・・
よし、このデータをもとに誰にも見つからず家庭科室に行く計画をこの間に考えなくては・・・
はっ!
次の授業は家庭科じゃないか!?
しかも今日は調理実習だから家庭科室に行くんじゃないか!?
しまった・・・これを忘れていた・・・ ついでにあの家庭科教師は適当だからきっとまた休憩時間に準備をして準備が出来た者からすぐにこいって言ってくるはずだ!
これじゃあ純平を確かめに行く時間がないじゃないか!
仮に確認しに行って純平がいなかったら一人で妙に真剣に誰かを探している俺を先に来たヤツは絶対的に変人という目でみる!
「どうしたらいいんだよぉ〜・・・」
「あぁ、圭哉、分からないならこの問題俺も手伝うぜ?」
「そっちじゃないよ・・・ しかもお前に手伝ってもらっても普通に意味なんかないだろ?」
「キツイこというなぁ〜」
俺に話しかけたのはやはりあの良助だった。
相変わらずアホ&厨二病が融合された人物だ。
俺はこんなに悩んでいるのに・・・ 授業の問題が解けなくて悩んでいると考えるのはなんて失礼な!
俺はこんな「えっくす」とか、「わい」とかの問題ならすぐに解けるし!俺アホじゃねーし!
とかいいつつ、前の算数のテストは27点だったりして・・・
「{キーンコーンカンコーン}」
よしっチャイムが鳴った!行くぞっ!
「次は、6年全員で調理実習なので、準備が出来た人から家庭科室へ行けよー」
こんなの完ムシだっ!
「おい、阪本、俺も行くぞ?」
「優太っ!」
優太も仲間に加わった。やっぱり優太も純平のこと、気になるのかな?
家庭科室へ直行だぁ!
「阪本、廊下は走るなよ」
「は・・・はーい・・・」
心の中を読まれてしまった!まるで島野のように・・・
「純平っ!」
俺が叫ぶと同時に家庭科室のドアを開ける。
「桐野ーいたら返事しろー!」
「じゅんぺーい!」
「いない・・・か・・・」
「くそっ!純平がっ」
俺はもう、涙ぐんできた
純平は、やはりいない。 本当に消滅したんだ。
俺は無邪気に家庭科室の机を叩く。
「あははー やっぱりいないんだねー すごいねーどうやって消滅とかしたんだろー?」
家庭科室のドアにもたれて独り言を喋っているのは、奈乃華だった。
俺はもう、我慢の限界だった。