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Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.109 )
日時: 2012/10/20 12:12
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第四十四話 イベント?


カツンと何かが床を蹴る音がした
シェーミはそれらを迎える


「今日は何かのイベントだったか?」


白衣のポケットに手を突っ込んで見据える


「お前たち、全員が私の前に姿を見せにくるとはな」


クッと喉の奥で笑う
それに対して不機嫌そうな声が返って来た


「貴方がここにいたなんて・・」
「見せに来たわけではないんですけどね」


001と003はシェーミに近づく


「先輩・・」
「懐かしいな・・灯に風・・」


フッと表情を和らげた


「・・・さっきここに、002が・・来ませんでしたか」


001の質問に、シェーミは視線で答える
視線が向かう先は窓の外
それだけで理解が出来た


「・・002と何を話したんですか?」


003がこちらを見上げる


「・・さぁ?」


なんだろうな、とシェーミは口角を上げた


瞬間



シェーミの喉元に001の手が、背中から心臓部分に003の手があった
001に掴まれた喉は、ひどく呼吸が苦しそうだ

グッと力がこめられる

ヒュゥと呼吸音がした


「・・ここに来る途中・・・あの人の話が聞こえました」
「それは・・なんで?」


無言を貫くシェーミ


「答えろ!」


003が叫んだ
同時に研究室のありとあらゆるものが空中へ浮かび上がり・・・・・・破裂した


「ヒュゥ・・・知らなくていい・・・ヒュッ真実も・・ある・・」
「・・・そうですか」


そういって001が手を緩めた
その瞬間を狙って、シェーミの目が見開かれ、片足で001を蹴り上げる
001は空中へ・・そして我に戻って一回転をして距離をとった
003は驚き、後ずさったがシェーミは右手をすばやく回転させ腹にねじ込む


「グ・・・アッ・・!」


吹っ飛ばされた003は壁に激突した
シェーミは首を回した
髪がサラリと揺れる


「年上はいたわるものよ・・・・調子に乗った餓鬼共が」


冷たい視線が二人を射抜く
003は体を硬直させた


「・・知りたいなら002に聞きなさい」


ただし、と付け加える


「あの子を探せたらね」


クスッと形のいい唇が嗤う
001は003を立たして窓へ向かう


「・・お邪魔しました」
「・・・どうも」
「またいらっしゃい・・今度は砂糖菓子とミルクを用意しておくわ」


窓から飛び降りた二人を見送り、シェーミはため息をついた
そして部屋を見渡す


「あぁ・・・・こんなに壊れてしまって・・・」


シェーミは瞳を光らせた