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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.119 )
- 日時: 2012/11/04 14:08
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: TQfzOaw7)
第四話 誕生日
私たちは一生懸命考えた。
その結果、作ったのがコレだった。
大きな達成感を覚えた。
『やったね!』
『わーい!』
『[上手く作れてよかった]』
『うん』
全員で顔を見合わせて笑った。
今日があの人の誕生日だ。
あの人の笑顔を見るのが楽しみで、楽しみで。
『『『お誕生日おめでとう御座います!』』』
私たちの部屋へ入ってきたあの人は驚き、目を瞬かせた。
机の上の手作りのケーキとプレゼント箱。
部屋も頑張って飾り付けをした。
それを見てあの人は嬉しそうに笑った。
そして泣いた。
どこか悪かったのかとみんなで慌てたら、あの人は違うよと言った。
『嬉しすぎて泣いてしまったのです』
安心した。
そして嬉しかった。
『ありがとう』
そういってもらえたから、私たちは照れながら笑った。
みんなで作ったケーキは不恰好だけど、美味しいといってくれた。
プレゼントは頑張って作ったペンダント。
材料は食事を運んでくれる人に秘密で頼んだ。
その人はいいよ、と笑って用意してくれた。
ペンダントには四人でそれぞれ加工した石がはめ込んである。
綺麗に磨いた石だから、宝石にも似ていると思う。
中には写真が入れられるようになっている。
私たちなりにアイディアを出し合った。
『みんなで写真を撮りましょうか』
ニコリと微笑んであの人は言った。
その時にとった写真をあの人はペンダントの中に入れた。
宝物です、と言ってくれて嬉しかった。
あの人と暮らしていた時が一番幸せで充実していた。
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