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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.29 )
- 日時: 2013/05/09 22:37
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: TQfzOaw7)
第十三話 褒め言葉
「貴方は本物の魔女ですね」
そういった綾音
その言葉に、魔女____魔神は薄く笑った
唇の端には、うっすらと血がにじみ出ていた
だが、そんなことを気にすることも無く、魔神彩女は目の前にいる綾音を蹴り飛ばした
「ガハ・・・ッ!」
とっさのことで反応できなかった綾音は当然吹っ飛び、壁にぶつかった
「う・・・ぁ・・・・」
「綾音チャン、私は貴方のコト気に入ってるのにさぁ」
そういいながら、足を組み髪を弄ぶ
「叩かれたらいくら綾音ちゃんでも傷つけちゃうよー」
汚いものでも見るかのような目で綾音を見る
綾音はその目を見返し、おなかを押さえながら立ち上がった
「最低ッ!」
「アハッ・・最ッ高の褒め言葉!」
高らかに笑う彩女を睨み続ける綾音
「魔神さんって扇さん好きなの?」
「さーな。俺には関係ないからな」
「でも、殴るなんて・・・やりすぎです・・」
「お前はいつもいつもウジウジうっさいんだよ。少しはハッキリしゃべれば?」
「醜い・・・」
「さっさとはじめようぜ〜?」
周りからザワザワと声が上がる
綾音はおなかを抑えたまま、自分のために用意された席を座る
彩女も、その様子を黙って見つめ、中央を向く
あたりが静かになると、白衣を着た男性が立ち上がった
そして、周りを見渡し、ゆっくりとした口調で告げる
「出席者10名、欠席者3名。総員13名の博士達よ」
全員の目が、彼に集う
「自らの調べたデータ、観察記録、新しい発見など、すべてをこれからの未来に生かすために報告してほしい」
「・・・では、第三十一回目の“報告会”をはじめる」
冷静な声が、大きな広間に響いた
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