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Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.46 )
日時: 2012/05/18 22:47
名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)

第十九話 研究成果報告


広い部屋の中、集まった10名の博士たち
中には、博士とは思えないほど幼い子もいる


「以上が、我が研究からの成果になります」


立ち上がっている青年は淡々と話した
周りに座っている博士たちは配られた報告書と、以上の説明を見比べていた


「質問がある方は?」


そう尋ねると、数人から手が挙がった
そのうちの一人を青年はあてる


「博士からの研究成果からすると、進歩した要素が少ないように感じます。博士が期待していた結果とはまったく違うのですが?」


無表情で青年に質問を、意見を浴びせる少年
それを聞き、隣の席の博士もうなづいた
同じ事を思っていたらしい


「進歩した要素がないということは判明していません。しかし、これから先、このことを上手く改良して行く予定です。期待していた結果と違うのは仕方がないことだと考えています」


淡々と話す
それを無表情で見つめ返す少年


「・・・ありがとうございました」


ストン、と座る少年を見て、青年はあたりを見渡した
他に質問がいるものはいるか、と見渡しているのだが誰からも手が挙がらない
暫らくすると、青年も座った
そして、リーダー的な博士が立ち上がる


「残りの博士は・・・扇博士と魔神博士ですね」


そういって座る
また空気が冷たくなる・・・が、ガタンッと立ち上がる音がした
そちらに目を向ければ銀色の髪が目に入る


「じゃ、私が先に〜」


陽気な声
それを聞いて綾音はギリと下唇を噛む
横目で見ていた彩女は口を歪ませた


「私の研究から、戦闘型をさらに二つの型(タイプ)に分けることが出来ました〜」
「・・・へぇ?」


興味深そうに声を上げると、リボンをいじくっていた手を止める


「魔神さんってちゃんと仕事してるんだね」


見直しちゃった、と言ったのは幼子
愛らしい容姿の少女だった
それを見て、魔神はニコリと笑った


「私だってちゃんと仕事ぐらいするヨー」
「魔神博士、報告を」
「分かってるってば」


幼子から目を離し、全員に目を向ける


「戦闘型から分けた二つの型は“広範囲型”と“集中型”です」
「造れたの?」
「もちろん」


肩をすくめて見せる


「実戦には使用していないけど、きっといい働きをしてくれると思うよ〜」
「・・・なるほど」
「そうそう。じゃ、私の報告は以上です〜」


本来ならば此処で質問があるか尋ねるのだが、彩女はそんなことせずに座る
それを睨む綾音


「・・・扇博士、次は貴方です」


少年にいわれ、ハッとする


「・・・私の報告は・・・・」






























「人間兵器に人間の“感情”“記憶”が残っていることが発覚した、ということです」