ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.73 )
- 日時: 2012/09/28 20:46
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)
第二十八話 報告会終了
扇綾音の報告によって部屋は騒ぎに包まれた
「なんで?」
「さぁ?俺には関係ねーからな」
ざわつく部屋を、片手を挙げて制したのは青年だ
「・・・それは真実で?」
「真実以外に何が・・・?リーダー?」
リーダーと呼ばれた青年は暫らく綾音を見つめ返し、席に座るように促した
幼い容姿の少女はクスッと笑った
いつの間にか自分の席ではなくて、隣の席の青年の膝の上に座っている
青年は幼子は愛しそうに抱きしめている
「リーダー、扇さんの事信じないの?」
ひどいなぁ、と少女はクスクス笑う
青年を見上げると青年は笑い返してさらに腕に力をこめる
呆れた顔でその隣の博士はため息をつく
「ここに来てまでイチャイチャするんじゃねーよ」
その博士の言葉に少女はクスッと挑発的に笑った
「好きな子に避けられてるからって当たらないでくれるぅ?」
「ッ!てめぇっ!!」
「へー、本当の事なんだな〜」
ピン止めをしている博士が言う
「話の路線がずれてますよ」
「・・・やはり醜いな・・」
「あの・・・その・・・」
ダンッ
と音がした
そちらを見ると彩女が机を蹴っていた
「・・ね、うっさいんだけど?」
ニッコリと不気味に微笑む
綾音は背筋が寒くなるのを感じた
「ごめんねー、魔神さんー?」
手を合わせて謝る少女
そんな少女をチラっと見て彩女はリーダーに目を移す
「報告終わったんだよね?じゃ、帰ってもいいってことだよね?」
白衣を翻し、彩女は扉へ向かう
「Good bye」
滑らかな発音で彩女は去っていった
「・・・リーダー退室許可は?」
少年が無表情に問う
「・・・許可する」
「じゃあ帰ろう〜」
「あ、じゃあ・・・・私も・・」
「俺も帰るわー」
「無意味な時間だった・・・」
「ッチ」
「・・・」
それぞれが扉へと去っていく
残ったのは白衣の青年、リーダー一人
「・・・・当初の目的を・・・忘れてはいない」
グッと左胸に刺繍されたマークを握り締めた