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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ココロ 【オリキャラ募集中】 ( No.93 )
- 日時: 2012/10/08 22:37
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: AKehFwYl)
第三十六話 情けは一回
「“外”?」
「えぇ。本家研究グループ以外の研究所はすべて“外”」
「本家?」
「・・・何も知らないのね」
「え?・・・なにが・・・」
「まぁ、知らないほうがいいかも・・」
小さくつぶやく
「あぁ、言い忘れてた・・・私は今、完璧に記憶を取り戻したさ」
「記憶?・・あ、だから喋れたのか」
「まぁな。続きか・・。“本家”では試作品として造られた一体と、完全に実現化するために造られた№001、002、003、004。そして“外”の私、№005」
「あぁ・・」
「それで許可なく造った魔神はこっぴどく怒られたけど、私が人間兵器になったと知って本家の博士たちは驚いてたわね。そこで色々と真実を知ったけど・・・と」
「?続きは?」
凪は手李拏をチラッと見やる
「話がズレた・・忘れろ」
「は?出来るわけないだ・・・」
「・・・忘れろといったんだ。クソチビ。ただの怪力を持ったガキめ」
「!」
冷たく、絶対零度を感じる瞳に射抜かれ手李拏は動けなくなった
「今ここで潰してもいいんだ・・・いいか、私が情けをかけるのは一回だ。うじ虫にも一回は情けをかけている。ここで聞いたことは何も喋るな。忘れろ」
恐ろしくてコクリとうなづくと、凪は満足そうにうなづいた
いつの間にかコップの中のミルクの沸騰は止まっている
「・・私の№もいうなよ」
「あ・・・あぁ・・・」
奇妙な沈黙が二人の間を流れている
「ただいまー」
それを破ったのは能天気な声だった
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