ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 世界と一緒。 ( No.20 )
日時: 2011/12/08 17:27
名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
参照: 一回目に1って付け忘れたお

【存在自体否定さえ超重力肯定 2】

 世界が本当に僕といることを望んでいるのか?
関係ない。僕が守らなくちゃいけないんだから、傍にいるのは当然だよね。
 僕といることが世界にとって幸せなのか?
当たり前だ。そのために、世界にとって有害なものを、僕らに邪魔なものを壊してきたんだから。
世界には僕しかいないんだから。
 僕は本当に世界を愛しているのか。
愚問だ。誰が何と言ったとしても、僕は世界を愛している。
 
 喉の奥でくっ、と笑う。
「えぇ、当たり前ですよ。僕らは一心同体。運命共同体。何があったって、僕と世界は一緒です。」
 僕の答えに、おじさんは悲しげに目を伏せた。
「そうか、残念だけど、私はそうは思わない。君は世界にとって良くない存在だ。だから…」
 おじさんが僕に向けたのは、そこそこ上等なものだろう銀光りするナイフ。
僕は小さくため息をついた。
僕がいなくなったら、世界はどうなると思ってるんだろう?
一緒に住むつもりなのかな?それこそ、世界にとって良くない。
そもそも、そんなこと不可能だってわからないのかな?