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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界と一緒。 ( No.28 )
- 日時: 2011/12/15 16:50
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
- 参照: ネックレスとか指輪のプレゼントって、独占欲の現れらしいよ!
【神代理(笑) 2】
「覚えていてくれたみたいで嬉しいな。けど、がっかり。中学の時はもっと仲が良かったのに」
穏やかに笑う神代を睨み付ける。別に、僕はこいつと仲良くしたかったわけでも、親しかったわけでもない。
「はっ、どこが?アンタが世界に付きまとってただけだよね。高校、別になって安心してたのに…」
…あれ、そうだよ。高校、別のはずだったじゃないか。どうしてここにいる?…もしかして、C組の転入生って…。
「…ねぇ、もしかしてC組の転入生って」
「うん、俺のことだよ」
にこり、と笑った神代。
この時ばかりは、星野に文句を言いたくてたまらなくなった。名前とか言ってなかったよね、アイツ。…まぁ、聞いてなかったのは僕だけど。
「…。で、結局なんの用なの?早くしてないと、世界が心配するんだけど」
小さくため息をつくと、神代の顔から笑顔が消えた。
細い目が、じっと見つめてくる。感情の見えないそれに、少しだけ不快感を覚えた。
「そうだね。けどさ、竜胆くんばっかり彼女の傍にいるの、ずるいよね」
怒りとか、憎しみとか。隠しきれず声に現れた感情に、理解してしまった。
世界はどうしてこうも面倒な奴に好かれるんだ。
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