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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 世界と一緒。 ( No.30 )
- 日時: 2011/12/17 13:09
- 名前: 結城柵 ◆ewkY4YXY66 (ID: khvYzXY.)
- 参照: 台詞ばかりの回。
【神代理(笑) 4】
「なに、その自信。どこからくるわけ?」
神代は余裕そうに鼻で笑うけど、本当は余裕なんてないんだろう。未だ、僕に向けられているナイフが、それを物語っている。僕は、そんな神代を嘲笑うように口元を歪めた。
「愚かな竜胆くん。そんな一方的な愛、自己満足じゃないの?むしろ、それは愛って言えるの?
ねぇ、君は依代さんを守ってるんじゃなくて、束縛してるだけだよね?」
神代が、笑った。僕に嘲笑われてるのにも気づかずに。
ああ、どいつもこいつも。分かったような口をきいてくれる。自己満足?束縛?
「くっ…、ふ…は、あははははっ!…そうだよ?僕は世界を束縛してる!僕以外の人間に汚染されないように。純粋で無知で吐き気を催すくらい綺麗な世界を守るために!ふふっ、ねぇ。何も知らない世界を愛せる?世界のために身を差し出して、非常食になれる?世界を構築する細胞の一つ一つまで愛せる?世界の悪夢と、その原因を許容できる?世界を脅かす影を全て消せる?彼女のために死をも殺せる?それが全部全部全部全部、結局は自己満足だって認められる?そのうえで世界を愛せる?僕の愛を否定できる?正面から僕を殺せない君には無理な話だよね!」
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